🌈「ウクライナの避難者を佐渡保養に招きたいプロジェクト」クラファン(7日目)
「ウクライナの避難者を佐渡保養に招きたいプロジェクト」のクラファンがはじまって7日間がたちました。
クラファン達成までの応援投稿として、3.11からの12年間を、関久雄(NPO法人ライフケア代表)さんの詩で振り返ります。
🌈「テレパシー」🌈
~詩で振り返る3.11からの12年(2)~
関久雄さんは、12年前の3.11の時、原発で避難をしました。
いま、多くのウクライナの方たちは、戦争で避難しています。
戦争と原発
どちらも、誰も望んでいないことに、民草が巻き込まれ、人生が大きく左右されていく。
人間の尊厳がおろそかにされているところが、共通しています。
今日紹介する詩は、原発が爆発する中、「逃げる、逃げない、逃げられない」という葛藤に巻き込まれた、関久雄さんの詩です。
後半に、この詩が書かれた背景も追記してありますので、よろしければお読み下さい。
戦争と原発
ひとごとではなく、いつでもわがことになりうること
だからこそ、助け合い、生きていきたい。
そんな思いがこめられた「ウクライナの避難者を佐渡保養に招きたいプロジェクト」
応援よろしくお願いいたします🙏
☆☆☆
「テレパシー」 2013年7月7日
愛車 ノアよ 国道13号を
夕焼けに向って きばって 走れ
おとうちゃん
おなか すいたよ
あかねいろに 焼けた
栗子峠の 向こうから
子どもの 声が 聞こえる
いま 行くっからない
もう ちょっと 待っててない
スーパー田中で
トンカツ 買って行くからない
夕焼けに 染まる
避難先の 牛森宿舎から
うん わかった の
声が聞こえた
ケータイでねえ
離れていても 話せるんだよ
テレパシーって 言うのさ
愛があれば だれでも 伝わるのさ
米沢 霊山への 70キロの通勤で
わたしと 子どもは こうやって
まいにち 話しているのです
☆☆☆
この詩が書かれた背景
「米沢追い出し裁判」
連れ合いと三男が米沢の暮らしにも慣れ、また、札幌の大学を卒業した娘も同居して保育園で働きだした2015年頃、福島県から2017年で住宅支援を終了するとの通告がありました。それまでに帰還か移住しなくてはなりません。このことは、何万人もいる「自主避難者」という不安定な存在を無くすということです。当時、山形には一番多くの避難者(約2万人ほど)が暮らしていました。福島に仕事や家があり、親が住んでいたりする人は比較的近い所に避難していたのです。米沢は線量も低く避難にはいい場所でしたが、通うのはやはり大変。私の仕事先は霊山町で、週末は片道70キロをかけて米沢の息子に会いに行きました。国道13号線の栗子峠は冬の難所でした。ようやく米沢にも馴染んできた頃の退去通告。私たちは、まだ二本松の線量は高く戻れる状況ではない、住宅支援を続けて欲しいと訴えましたがダメでした。そこで、避難者の8世帯が出ないと決め居座り、結果、「住戸不法占有者」として裁判にかけられました。いわゆる「米沢追い出し裁判」です。私の連れ合いも被告の一人となりました。弁護士は井戸、柳原、海部氏などそうそうたる顔ぶれ。そして山形の人たちに支えられて3年間、裁判を闘いました。しかし、山形地裁では敗訴。3年分家賃(月3万5千円)を払って出ていけという判決でした。私たちは話し合い、上告して高裁で争う流れになりましたが、訴えを起こした団地の会社から和解の申し出があり、結局、被告側はそれを受入れ団地を出ることになりました。原発事故で避難所に入り次は仮設に行き、復興住宅へと転々とした避難者の人は国内発の難民だと蟻塚亮二医師は話されています。私たちの家族でも都合4回ですが、強制避難者のひとたちは転々とし心も体も病む人がいます。
避難者を叩く動きと理論武装?対立と分断
原発事故で多くの被災者、避難者が生まれました。県外に出た人は「逃げやがった」と言われ、留まった人は「そこで子どもを育てるのは子殺しと一緒」と言われ、また、強制避難者は、「金、もらったんだろう」と苛められました。被ばくを巡って「危険だ」、「いや、問題ない」と対立と分断が生まれ、県民は本音を言わずに暮らすようになりました。そんな中に置かれると出た人も残った人も、「なぜそうしたか?」の根拠を探し理論武装?を始めます。中には、「ニコニコしている人には放射能は来ない」と言った山下俊一氏の代弁者のような人も現れ、揚げ句には避難者や被ばくに不安を感じる人を批判する動きも起きました。私が追い出し裁判の報告をFBに書いたところ、「あんたも一家の主なら、帰還か移住か決めたらどうなんだ」と批判され、前の原子力規制委員会の田中俊一氏は、(自主避難者の)住宅支援打ち切りに対し、「勝手に出た人たちでしょ?支援したのがそもそもの間違い」と発言しています。「風評払拭、これからは復興」という流れの中で、保養は福島が危険だから出るという行為でやるべきではないと叩かれもしました。2017年の保養のお金を集めるクラウドファンディングを開始した時は、「福島のどこがいま危険なんだ、関は不安を煽って金を集める詐欺師だ」とネットで100件以上叩かれました。次回はその「保養」について書きます。(続く)
当時、米沢に霊山から通っていた時に書いた詩「テレパシー」を掲載します。付け加えますと、私の書いているものはいつも誰かに監視されています。時々、掲載停止になったりもします。これまでも何度もありましたし、私の詩を「お涙ちょうだいの詩を書きやがる」と批判する人もいますが、一般公開の形にしています。ていねいに書いていけば、どこかで伝わると信じていますから。写真は山形追い出し訴訟とアジサイ。
☆☆☆
関久雄・池田雅之
<クラファン目標金額20万円>
一人当たり4万円(東京からの旅費、船代、へっついの家の利用料、食事代、移動費用)×5人=20万円
<クラファン期間>
令和6年7月9日~8月18日
<クラファン振込先>
ゆうちょ銀行
記号18240-2
番号16388581
名前トクヒ)ライフケア
<問合せ先>
関 久雄 080-5227-2110